富士山保全・適正活用推進特別委員会 県外視察

2025年9月11日(木)-12日(金)

9月11日と12日の二日間にわたり、富士山に関する先進的な取組を学ぶため、山梨県の関係施設を訪問しました。

〇山梨県富士山科学研究所

平成26年に再編されたこの研究拠点では、富士山の生物相や生態系に関する調査研究、人と環境との関わりを明らかにする研究、さらには噴火履歴や予測を扱う火山防災研究などが進められています。研究成果を社会に還元するために普及啓発や情報発信、研究機関との交流にも力を入れており、県民に開かれた姿勢が強く感じられました。

〇山梨県立富士山世界遺産センター

世界遺産である富士山の価値をわかりやすく伝える中核的施設として、建物自体が自然景観と調和し環境負荷にも配慮された設計となっていました。館内には教育旅行向けのプログラムやワークショップが整えられ、未来を担う世代へ富士山の価値を伝える工夫が随所に見られます。悪天候のため登山を断念した登山者や、学校教育の一環として訪れる小中学校の団体が山梨県内外から絶えず訪れており、子どもたちが富士山に関心を持つきっかけとなっている姿が印象的でした。子ども時代から理解を深めてもらうことが、将来の保全活動にもつながると強く感じました。

〇富士スバルライン五合目

山梨県側の主要登山口である吉田ルートの出発点を視察しました。多くの登山者が利用するこの場所は、登山の拠点であると同時に観光地としても大変にぎわっており、五合目の施設そのものを楽しむ観光客の姿が目立ちました。特にこの日は悪天候にもかかわらず外国人観光客が非常に多く、山梨県が富士山を国際的な観光資源として積極的に活用している現実を肌で感じました。自然環境の保全と観光利用、さらに登山者の安全確保をいかに両立させるかという課題を直に意識する機会となりました。

今回の視察を通じて強く感じたのは、山梨県が研究・教育・観光・防災を一体的に進め、富士山を観光資源として県全体で活用しているという点です。

それに比べ、静岡県側では各部局の取組が縦割りになりやすく、観光・教育・環境保全・防災を包括的に結びつける仕組みが十分に機能していません。

外国人観光客や教育旅行など多様な来訪者が増加する中で、静岡県も部局横断的な連携を強化し、富士山の価値を守りながら観光資源として活かす体制づくりが急務であると改めて認識しました。

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