2024年6月6日(木)
フィリピン視察から帰国後、家には帰らず羽田空港からそのまま福島県のいわき市へと向かい『東京電力廃炉資料館』と『福島第一原子力発電所』を視察しました。
東日本大震災のあと災害支援ボランティアとして被災地を訪れたことはありましたが、福島第一原発を訪れるのは初めてでした。
海岸沿いに並ぶ1~6号機それぞれの現在の状況や汚染水を国の安全基準を満たす処理水にする方法等を丁寧にご説明いただきましたが、震災から13年経った今でも当時TVで観たことのある光景が想像できる状態のままで廃炉となるまでにはまだまだ歳月が掛かるとのことでした。
また、廃炉関連作業に従事している方は1日4,000人以上の方がいることに驚きました。
人や時間を掛けてでも安全安心を最優先した廃炉作業を理解してもらえるよう見学説明会を積極的に開催しており、昨年度は1万8,000人の訪問があったそうです。
視察するまでは、原子炉を扱う上で人智の及ばなかった結果がこの事態を招き、廃炉に向けた費用と時間は何も産み出さないのではないかと思っていましたが、施設で働く多くの方が責任と信念をもってこの大きな失敗に正面から向き合い、分析し、世界中に公開することで、世界中の原子力発電所をより安全に運転できることに繋がっていることを学べた大変貴重な視察となりました。