難聴児等支援関連事業についての勉強会

2023年12月20日(水)

この日は、静岡県立総合病院にて難聴児等支援関連事業に携わっていくために同期の県議会議員の皆さんと一緒に勉強会に参加しました。

静岡県立総合病院では、全国に先駆けて新生児のスクリーニング検査を実施しており、全ての難聴児が健常者として生活できるよう、手術からの療育を広める活動内容を伺いました。

新生児の聴覚スクリーニング検査の受検率は平成30年には93.7%だったのに対し、令和4年度は97.9%(里帰り出産児等を含)と4.2%上昇しているものの、その中で、精密聴力検査を勧められた新生児の受検率は平成30年が62.9%、令和4年で85.8%と未だ約15%の新生児が受検していないそうです。

ここで重要なのは、現在の医療技術をもってすれば、難聴児を限りなく減らすこともできるそうですが、それが可能となる年齢がほぼ決まっていて、脳が様々な音を聞き分ける学習を終える3歳までだそうです。

精密聴力検査の受検をしない保護者の理由として多いのが、97~98%の保護者が聴覚障害をもっておらず、そこまで心配しない、事態の重大さを想像できないというものでした。

間違いに越したことはないので、ご自身のお子様やお知り合いで精密聴力検査を勧められた場合は必ず受検して下さい。

また、問題点としては、人工内耳を体内に埋め込むためにまだ小さなお子さんにメスを入れることに躊躇する保護者が多いことや聴覚支援(聾)学校の体制が整っているため、言葉ではなく手話で会話を勧める病院や社会福祉行政が多いそうです。

その他、静岡県では人工内耳の分野においては日本で一・二と言える程、進んでいるものの、人工内耳装着後の療育の強化を図りたいというご要望がありました。

難聴児が音声言語を獲得できる期間は限られており、その選択はあくまでも保護者によるものです。その選択の際に、人工内耳のことも正確に知ってもらい、いつの日か子どもが自立できる将来を想像していただきたいです。

不安を抱える保護者やお子さんが一人でも少なくなるように私もできる限り頑張ります。