令和5年度静岡県議会厚生委員会県外視察(2日目)

2023年10月18日(水)

『四国高松学園』

香川県高松市にある学校法人四国高松学園は、高松大学・高松短期大学に隣接する幼保連携型認定こども園である高松東幼稚園を活用した実践的な研究により、子育て支援に資する人材の育成を行っており、こちらの施設の運営状況や保育人材育成への効果について調査しました。

創立は昭和35年。現在は、0歳から5歳までの全14学級で園児数400名を超えるマンモス幼稚園です。

幼児一人ひとりを見つめた教育に関する研究を行い、実践化を図り、隣接している高松大学の発達科学部と高松短期大学の保育学科が、教育実習園として、幼児教育の後継者養成に努めていました。

この園を卒園した方が先生となったり、親子三代に渡ってこちらの縁にお世話になったりするご家族もあるそうで、郷土愛に満ちた地域と教育が一体となった素晴らしい環境でした。

『香川県社会就労センター協議会』

障がい者の社会自立に寄与することを目的に設立された特定非営利法人で、食品・手芸・農業との幅広い分野で、注文者と事業者との間で受発注を調整する共同受発注窓口事業を行っています。

障がい者就労支援の先進事例として、事業の実施状況を調査しました。

これまではせっかく発注元を探しても発注者からの依頼に対し、期日や予算、人手の問題で応えられず断念していた発注をこちらのセンターで一括受注し、複数の会員施設で手分けして応えることで仕事を逃すことを減少させたそうです。

その仕事の中でも特に農福連携が進んでいて、障がい者施設40事業所と農業者99農家が連携し、障がい者は収入向上とやりがいを、農業者は労働者不足の解消、品質向上、昨付面積の拡大による収益増額といった大きな成果をあげており、現在は依頼量の方が多く、協力できる施設を増やす必要がある状況となっており、収益性の高い作物や安定した仕事量を提供してくれる施設の選定ができるようにまでなっているそうです。

この成果の陰には優れたマッチングやコーディーネーターの存在、そして数多くの失敗を成功を繰り返した努力があったのだと思います。

ここで学んだことを静岡県でも実践できるような取り組みにも力を入れていきたいです。